これは頑迷きわまりない反対派というより、
この問題にあまりくわしくないかたに、よく見られるのですが、
「夫婦で新しい苗字を作ればよい」と言うことがあります。
夫婦のどちらかだけが改姓すれば、たしかに不公平だけれど、
両方が改姓するなら公平はなずだ、というのでしょう。
こうした「夫婦新姓案」も、選択肢として、
入れれおくことは、わたしは、とくに反対しないです。
しかし、実際に希望するかたは、ごくすくなくなっています。
これは結婚によって、苗字が変わることが不便だから、
おたがいに非改姓でいるという結果、夫婦別姓になるのであって、
夫婦で苗字を異にすることが目的ではないからです。
よって、夫婦の双方が、改姓しなければならないとなると、
問題が２倍に増えてしまうとも言えるでしょう。
「夫婦新姓」が、対案としてすぐれていると思って、
悦に入ったりするかたは、本来のモチベーションが、
苗字を変えたくないからだということが、
よくわかっていないのだろうと思います。
ところで、毎度おなじみの、頑迷きわまりない反対論者たちも、
夫婦新姓を主張することが、ときどきあります。
あるいは、いっそのこと苗字をなくせばいいと、
「夫婦無姓」を、言い出すこともあるようです。
苗字がなければ、結婚後の苗字をどうするか、
なんてことでもめることはない、というのでしょう。
夫婦新姓は、通称を使う韓国・朝鮮籍のかたに見られますが、
日本国籍のかたには、もちろんないです。（法的に無理）
ましてや苗字のないかたは、日本では皇族にかぎられています。
反対論者たちは、夫婦別姓を、希望する人が少ないと言って、
反対しますが、その考えでいけば、新姓や無姓は輪をかけて、
反対してよさそうなのに、なぜかぜんぜんかまわないみたいです。
こういうことを言うのは、どこかやけになっている
雰囲気もあるのですが、それでも、夫婦別姓よりは、
夫婦新姓や無姓のほうが、ましとお考えなのでしょう。
なぜにそこまでして、夫婦別姓が忌避されなくてはならないのか、
その理由を、わたしは知りたいところです。
|