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反対派の精神構造と思考構造
事実婚、通称使用の権利拡大と反対派

日本は、法律婚指向と戸籍名信仰がきわめて強く、
社会のさまざまな場面で、法律婚や戸籍の名前が基準となり、
事実婚や通称使用に対する風当たりが、とても強くなっています。
それでも、時代の要請に押されると、やむをえなくなるようで、
事実婚や通称使用の認められる範囲は、すこしづつながら広がり続けています。

たとえば、2006年に入ってから、ようやくですが、
パスポートで旧姓並記ができる職種が拡大したし、
また、産婦人科学会も会則を改正して、
事実婚でも、不妊治療が受けられるようになりました。
まだまだふじゅうぶんとはいえ、腰が重いとされる
これらの業界で前進したことは、意義があることだと思います。


ところで、選択別姓制の導入そのものに、反対している人たちは、
このように、事実婚や通称使用の認められる範囲が、
個別に広がっていくことを、どう思っているのでしょうか?
このあたりについて、彼らがなにかを語ることはないようで、
どう考えているのか、わたしにも、よくわからないです。
 
事実婚や通称使用の、認められる範囲が拡大したとき、
反対論者たちが、眼の色を変えて反対するお話はないようです。
民法それ自体が改正されそうなときは、狂ったような反対をするのですが、
それとは打って変わって、まったくもって静かです。

それは、ふだんから、「事実婚や通称使用でじゅうぶんだ」と、
言い放っているから、反対できないのかというと、そうでもない感じです。
だからと言って、事実婚や通称使用の認められる範囲が
拡大することを、積極的に支持しているわけでもないようです。
「じゅうぶんだ」と、言っているわりには、無責任だと思います。


わたしが思うに、反対論者たちは、事実婚や通称使用が
どこまで認められるかには、さしたる興味がないのでしょう。
不妊治療が受けられるかとか、パスポートが旧姓で取れるか、
といったような心配は、実際に名前のことで、
いろいろと苦労しているかたが、強い関心を持つことです。

反対論者というのは、おそらく名前のことで、
さしせまって困ったことは、とくにない人たちだと思います。
それでこのように、「くらしの便利帳」に属するようなことには、
いちいち関心が持てず、具体的な意見もないのかもしれないです。

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