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反対派の精神構造と思考構造
中国、韓国の別姓は儒教由来の女性差別?

広く世界を見回せば、夫婦別姓が認められている国は、
たくさんありますよ、というつもりで、
外国の例を出したとします。
中国や韓国は、むかしから夫婦別姓がメインなので、
引き合いに出すかたも多いと思います。

ところが、これを言うと反対論者たちは、
「中国と韓国の夫婦別姓は、儒教思想にもとづくので、
『女は家に入れない』という女性差別的なものだ」と
言い返してきたりするのですね。

反対論者というのは、ふだん女性の権利を
あまり大切にしない人が多そうに、わたしは思います。
そうだとしたら、こういうときだけ、
しっかり男女平等を主張するのも、ご都合主義的なお話です。


それはともかく、外国のお話をするのは、
「夫婦別姓で家族が崩壊する」とか、
「世界的にも夫婦同姓が常識的だ」といった、
反対派の主張に反論するためであることが多いです。

したがって、導入の由来に関係なく、
夫婦別姓という形式が導入されているのか、
されているとして、別姓という形式で家族崩壊しているのか、
といったことに注目するのが筋でしょう。
「別姓導入の由来が儒教思想だから」と言うのは、
論点をすりかえていると思います。

現在の日本で、選択別姓の導入が求められるのは、
多くの場合、結婚改正するのが女性なので、
不利益をこうむるのもほとんど女性ばかりだから、
これを解消しようというものです。
男女平等、女性の権利の保証という見地からなのは、
言うまでもないことでしょう。

直接的に習っている外国は、もともと同姓強制だったけれど、
夫婦別姓も認められるようになった、欧米の民主主義国です。
これらの国も、やはり女性の権利という観点から、
家族法が改正されたのでした。

現行の日本の同姓強制は、女性差別にあたるとして、
女子差別撤廃委員から繰り返し勧告を受けています。
女性の権利のために、民法改正をして
夫婦別姓を選択できるようにしろと、
国際機関から言われ続けているのですから、
これが女性差別にあたるはずもないことです。


ちなみに、韓国では家族法が改正され、
2008年から、男性優位の戸主制度が廃止されています。
儒教的な女性差別は大幅に解消されたわけです。

また、中国は第二次大戦後、数回の婚姻法改正で、
男女平等の見地からの夫婦別姓と、意味付けが変わり、
内容もだんだんと男女平等的になってきています。

したがって、現在では中国でも韓国でも、
「儒教思想にもとづく女性差別的な夫婦別姓」
というものは、なくなっていると言ってよいでしょう。

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