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一喝して議論をつぶそうとした反対派

選択別姓の議論の場に入ってきて、いきなりどなりつけて、
議論をつぶそうとした反対派がいると聞いたら、
あなたはどうお思いになるでしょうか?
そういう反対派は、本当にいらっしゃりまして、
その名前は中川昭一氏、自民党の議員です。

2004年の3月に、法務部会という、自民党の党内会議で、
選択別姓法案の是非を議論していたときです。
この会議は、いつも自民党の反対論者が、
法案提出を阻止できる、唯一にして絶好の場なので、
ヒステリックかつ頑迷に反対してくれます。
それで、毎度議論が紛糾するという結末をたどります。

その法務部会の最終場面、白熱ならぬ紛糾のきわみのときです。
中川昭一議員が、部屋に乗り込んできて、
部会長にむかって「どっちを向いて議論をしてるんだ!
なぜこの期におよんで法案を出そうというのか!」と、
どやしつけて、法案提出をつぶそうとしてくれたのです。
(『AERA』06年11月13日号による。)


ずっと時がくだって、2007年11月、北朝鮮が核実験を、
(開発途中の中途半端なものと思われる)行なったのですが、
これを見て、中川昭一氏は、日本も核保有を
検討するべきなどと、言い出したのでした。
http://yuirin25.seesaa.net/article/28216357.html

日本はご存知のように、核拡散防止条約の参加と、
非核三原則で、核兵器を持つことを、きっぱりと否定しています。
ここで議論だけであっても、公式にはじめれば、
核保有の可能性をほのめかすことになって、
周辺国に緊張をまねくことにもなりかねないです。

それで、議論だけでも誤解されると、各方面から反対されるのですが、
これに面喰らったのか、中川昭一政調会長(当時)は、
「非核三原則は、『言わせず』を加えて四原則だ」とか、
「議論を封じ込めるのはおかしい」などと言い出したのです。
(「北朝鮮の脅威」で、日本国内の世論も、一気に盛り上がるとでも
思ったところへ、期待がはずれたのでしょうか?)


このとき、わたしは、上述の04年の法務部会で、
その中川昭一氏が、「どっちを向いて議論をしてるんだ」と一喝して、
議論をつぶそうとしたことを、思い出しましたよ。
こういうかたに、「議論を封じ込めるのはおかしい」とか
「言わさずで4原則だ」とか言うスジアイはないと思いました。

なんでも、被害妄想じみたことを言う人は、
かなりの確率で、意識しないうちに、ほかの人たちにも、
同じ被害を与えるものだそうですけれどね。(参考)

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