導入する制度は、同姓と別姓のいずれかが選べる「選択制」です。
結婚したら全員が別姓になる、ということではないです。
したがって、実際に別姓結婚が必要なのではない、
当事者でないかたが、考えることは、
「自分以外のだれかが、別姓結婚することをどう思うか」とか、
別姓と同姓の夫婦が、社会に混在することをどう見るか」
といったことになります。
ところが、選択別姓の是非について、議論をはじめると、
「自分は別姓と同姓のどちらにしたいか」に
しばしば転化する傾向があります。
それで、自分が別姓を選択したくないゆえに、
本来は自分と関係ないはずの他人の選択に反対するという、
おかしな主張を展開することにもなります。
さらにこじれると、別姓と同姓とどちらが優れているか、
なんて、優劣の議論に発展することさえあります。
実際の制度は、単純に「どちらも選択できる」だけで、
どちらかが優れているというのではないです。
特定の個人にとって、どちらが好ましいかという、個人差があるだけです。
なぜこのような、論点のずれた不毛な議論になるのか?
わたしにも、よくわからないです。
「自分と関係ない他人の権利」を、考えにくい人が多い、
あるいは、「自分の問題でないものはわかりにくい」、
ということなのでしょうか?
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