トップページ本館民法改正の基礎知識

よくある誤解

導入する制度は、同姓と別姓のいずれかが選べる「選択制」です。
結婚したら全員が別姓になる、ということではないです。

したがって、実際に別姓結婚が必要なのではない、
当事者でないかたが、考えることは、
「自分以外のだれかが、別姓結婚することをどう思うか」とか、
別姓と同姓の夫婦が、社会に混在することをどう見るか」
といったことになります。

ところが、選択別姓の是非について、議論をはじめると、
「自分は別姓と同姓のどちらにしたいか」に
しばしば転化する傾向があります。
それで、自分が別姓を選択したくないゆえに、
本来は自分と関係ないはずの他人の選択に反対するという、
おかしな主張を展開することにもなります。

さらにこじれると、別姓と同姓とどちらが優れているか、
なんて、優劣の議論に発展することさえあります。
実際の制度は、単純に「どちらも選択できる」だけで、
どちらかが優れているというのではないです。
特定の個人にとって、どちらが好ましいかという、個人差があるだけです。


なぜこのような、論点のずれた不毛な議論になるのか?
わたしにも、よくわからないです。
「自分と関係ない他人の権利」を、考えにくい人が多い、
あるいは、「自分の問題でないものはわかりにくい」、
ということなのでしょうか?

「民法改正の基礎知識」にもどる
「本館」にもどる
トップにもどる


inserted by FC2 system