トップページ本館民法改正の基礎知識なぜ選択別姓が必要なのか?

プライバシーの暴露

結婚とともに苗字が変わってしまうと、
それによって、好むと好まざるとにかかわらず、
結婚した事実が知れてしまうのは、言うまでもないでしょう。

結婚して苗字が変われば、職場の名簿や
人事データベースが作りなおされます。
それにともなって、いやおうなしに、社内(所内)の人たちに、
結婚したことが、知れわたってしまいます。

おなじ職場内で結婚しているなら、
苗字が同じゆえ、名簿の上で並ぶことになります。
(五十音順にしてあることが、多いでしょうから。)
それで、このふたりは結婚しているなと、
周囲に知れやすくなることもあるでしょう。
同窓会の名簿でしたら、「旧姓欄」が埋まっているかどうかで、
マリッジステートが、わかってしまうでしょう。


自分が結婚したかどうか、知られてもかまわない、
あるいは積極的に知られたいというかたも、たくさんいると思います。
しかし、こうしたプライベートなことは、
だれかれかまわずは、知られたくはない、
というかたも、たくさんいるわけです。
そんなかたたちにとって、公私の別なく結婚が知れてしまうのは、
ひどく困ったことでしょう。

余談だけど、わたしが以前いた職場には、
結婚改姓を、人事異動の扱いで職場内報に載せる、
なんてことを、していたところがありました。

結婚改姓には抵抗がないかたでも、所内中に読まれる公的な文書に、
結婚したことを載せられたくない、
ということもあるのでは、と思うのですが...
(職場内のだれが結婚しているか、全員を把握するのは、
そんなに難しくない、小さめのところではあったけれど。)

職員から抗議があったというお話は、
わたしは、聞いたことがないです。
(かくいうわたしも、なにも言わなかったけど...)
まだ、やっているのだろうか?
いまだと、男女雇用均等法に、ひっかかったりしそうだけど。


もうひとつ余談。
わたしには、公的な書類を見て
「ああ、あのふたりがつき合っている、といううわさは、
本当だったのね」なんて、ゴシップの確認が取れたりするのを、
こころよしとしないところがあるみたいです。

べつに、うわさが嫌いだ、というのではなく、
(むしろ興味シンシンになってしまうタチです。)
そういうのは、直接本人から訊くとか、見るとか、
あるいは他人から口伝えで知るものだ、
という感覚になっているようです。

プライバシーには、「自分のを知られたくない」が強調されますが、
「他人のを不必要に見たくない」というのもあると思います。
みなさまは、いかがお考えでしょうか?

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