わたしのような庶民には、縁がなくてピンとこないのですが、
それなりの名家となると、跡取りが必要なことがあります。
そのとき、その家の苗字をいっしょに継ぐことも、
大事になってくることもあります。
ところが敗戦後、しだいに一家庭の子どもの数が減ってきて、
名家でも、一人っ子というのも、めずらしくなくなっています。
そんなとき、家を継いでもらうのが、
娘しかいない、ということも多くなってきています。
家名も継がなけれなならない跡取りが、
娘となると、結婚によって苗字を変えることは、できなくなります。
お相手の男性に、自家の苗字を名乗ってもらうのも一案ですが、
たいては抵抗があることと思います。
ましてや、跡取りどうしの結婚でしたら、
同姓が強制されている現状では、不可能になってしまいます。
こうした少子化時代の、家名の継承を解決するには、
別姓が選択できるようにするしかないでしょう。
意地の悪い、選択別姓反対派になると
(いや、反対派でなくても、推進派の中にさえいますが)、
「貴女は、子どもを最低ふたり産まないと、
さらにつぎの代への継承ができない。
そのつもりがないのなら、問題の先送りになるだけで、
別姓を選択しても解決にならない。」
などと言ってくることがあります。
しかし、わたしの見解を言わせれば、
問題の先送りになっても、かまわないように思います。
子どもが結婚するような、さきの時代には、
状況がどう変わっているか、わからないからです。
そもそも、家名の継承というモチベーション自体、
だんだんと、薄れてきています。
子どもの代には、もしかすると、必要なくなっているかもしれません。
そのときになってから考えても、いいのだと思います。
(なんて、無責任かな...?)
確実にわかっているのは、いま結婚するあなたがたの代において、
家名の継承が必要だということです。
未来のビジョンがどうなっていようと、
いまのあなたがたが別姓で結婚できるようになるのは、
じゅうぶんな解決になると思います。
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