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あまりに保身的な
あまりに保身的な

菅首相の新年会 官邸機密費接待が増えた

2011年の正月ごろは、菅政権の自己保身的な体質が、
いちばんひどかったときだと思います。
そんな菅首相の新年会は、まさにそのような体質が
よくあらわれていると言えるものでした。

いかんせん、「小沢叩き」「官僚お年玉」「マスコミ接待」が
その内容で、まさに自己保身と身内たたきだからです。
(政策や理念をきっちり語った、小沢一郎氏の新年会と対照的だった。)
新年会で語った、「政権の基本方針」というのが、
「マスコミが良いという政策をやる。そうすれば批判されない」
なのですから、本当にひどいと言わざるを得ないです。

菅首相によるマスコミへのおべっかと言えば、
官房機密費を使ったマスコミ接待が、
自民党時代よりずっと多くなったことがあります。
マスコミに叩かれたくないので、税金を使った接待に
余念がないというのですから、あきれてしまいます。

「菅首相 正月「官邸マスコミ接待」5時間もおべっか使い」
「菅内閣になってマスコミ幹部への機密費接待増えたとの証言」


もうひとつ、わたしがひどくあきれたのは、
2011年1月の民主党党大会のときのことです。
2010年の活動報告のうち、「7月の参院選の敗因が、
消費税増税の議論」というくだりを削除したのでした。
これは強い批判もあったのですが、結局削除されました。

「参院選の敗因、「消費税」を削除 民主、首相意向反映か」

もう、都合の悪いことを「なかった」ことにしたい、
という卑怯な意図が丸見えですね。

なぜ議論に失敗したのか、原因は分析されています。
こうした失敗にこそ向き合わないと、また官僚やマスコミに
あおられて議論が暴走して、おなじことのくりかえしに
なるのではないかと思います。

「参院選敗因の分析」
「わたしの憶測」

ほかにも、菅首相は、2011年1月の改造内閣で、
たちあがれ日本から、与謝野馨氏を引き抜いて、
経済産業相として入閣をさせたりもするのでした。

あまりに国粋主義者たちに妥協ばかりするので、
菅直人氏は、本当にリベラル派の市民活動をしていたのかと、
いぶかるかたも、とくに左寄りの中にはいるようです。

じつは、わたしがむかしかかわった、ネットの選択別姓の
市民団体が、まさにこういう体質だったのです。
わたしとしては、いちばん見たくないところで、
いちばん見たくないものを見たのですが、
それでこのように想像がつくのもあります。

すくなくとも、リベラル派の市民活動をやっていても、
こうした態度がありえるのは、たしかだと思いますよ。
前にすこし触れたように、むしろヒダリ寄りの人に
ありがちなことだと思います。


ところで、市民団体というのは、
考えや思想をおなじくする人たちが集まります。
それで市民団体出身のリーダーは、おなじ考えの人どうしで
やりたいことをやるのは得意だけど、
考えや立場の異なる人の扱いが苦手だ、とも言われています。

「「菅首相」なぜコケたか 同じ「市民運動出身」辻元衆院議員が語る」」
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でも、総理大臣になったら『統治』をする。
統治とは考え方が違う人、相反するイデオロギーを持つ人をも守ること。
そして、やりたい仕事だけでなく、やりたくないことでも
妥協しつつ利害関係を調整することなんです」

でも、統治はそれだけではあかん。
立場の違う人たちと、どう付き合うか。
そこを訓練しておかないと、いざリーダーになった途端に立ち往生してしまう。
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菅首相は、野党や官僚などに対しては、
かえってつけ込まれるような譲歩ばかりして、
小沢氏のように、党内で立場の異なる人に対しては、
攻撃的で排他的になったのでした。
これも考えの異なる人への対応が苦手なことの
現れと考えることができそうです。

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