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ねこのごんごん

ねこのごんごん

わたしは、猫が好きというほどではないのですが、
好きな絵本は『ねこのごんごん』だと、
サイト開設のころから、プロフィールのところに、
ずっと書いていたのでした。

この絵本は、子どものころに読んだのですが、
その後ずっと絶版になっていたのでした。
2010年のはじめごろですが、いつのまにか復刊していて、
本屋さんに大量に積んであるのを偶然見つけたので、
「これは買うべし」と思って、すかさずオトナ買いしましたよ。


おもな登場人物(というより登場動物?)

ごんごん: とある農家の庭先に迷い込んで来た子猫。
ちょん: 人間で言えば98歳という老猫。
 「何ごとも自分で考えるが肝心」という決まり文句を言う。
のん: いやみな性格の犬。ちょんが亡くなるときゅうに威張り出す。
おばさん: みんなの飼い主。

「ちょん」「のん」なので、「ごん」と1回の可能性もあったのですね。
「ごんごん」と2回くりかえしで、本当によかった!(笑)


ある日農家の庭先に、1匹の子猫が迷いこんできました。
ひとむかし前の農家という感じで、
最近はこういう家は、見かけなくなったですね。
文章には出て来ないけれど、3ページの絵を見ると
彼岸花が咲いているので、季節は初秋です。

子猫は「ごんごん」という名前をもらって、
ちょんたちといっしょに暮らすことになります。
ちょんは、ごんごんに生きるための
いろいろな知恵を教えるのですが、
「なにごとも、じぶんでかんがえるがかんじん、わかったか」という
繰り返し出てくるフレーズが、とても印象に残ります。

それは、突き放しすぎず、必要なことは助けてあげて、
かといってむやみに口出ししずぎたりもしない、
放任主義でも、過保護・過干渉でもない、自主性の尊重です。
絵本にこめられた意味が、本当に理解できたのは、
ご多聞にもれず、おとなになってからでした。

最後の30ページで、「おばさんも、『いいねこだ。
ちょんのあとつぎだ』といいました」という
くだりを見たとき、本当に一人前になったんだなと、
ほろりとした気持ちになるのでは?と思います。


ひとこと余計なことを言うと、ちょんが亡くなって、
ごんごんが本当に自分で考えなければならなくなってからを、
のんとの確執を交えながら、もうちょっと長く書いても
よかったのでは?という気もしています。

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