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民法改正運動の展開 - 2005年
mネットの院内集会
ゲンキンな自民党

さらに3月10日、こんどは「mネット」という、
べつの団体が主催する、民法改正の院内集会が開かれました。
ややこしいですが、「実現協議会」の与党対象の集会が2回、
そしてこの、「mネット」の集会が1回の、合計3回です。
こちらに、集会の案内が転載されています。
http://blog.livedoor.jp/savearticle24/archives/15758864.html

『janjan』の3月12日の記事に、この集会のようすが書かれています。
「民法改正を求める緊急院内集会」
これは、参加した議員も、紹介されているのですが、
つぎのように、なんと自民党が、ひとりもいない(!)のです。
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出席議員(本人)は以下の通りです(順不動・敬称略)
【民主党】仙谷由人、小宮山洋子、枝野幸男、尾立源幸、
     辻 惠、西村智奈美、林久美子、水島広子、村井宗明
【公明党】池坊保子、高木美智代
【共産党】吉川春子、井上哲士
【社民党】福島みずほ
【無所属】糸数慶子

(代理)
【民主党】神本美恵子、小林千代美、近藤洋介、千葉景子、中村哲治、
     福山哲郎、藤田一枝、松岡徹、若井康彦
【公明党】白保台一
【社民党】土井たか子
【無所属】黒岩宇洋
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「mネット」は、「実現協議会」とちがって、超党的ですから、
自民党もふくめて、関心のありそうな議員すべてに、呼びかけているはずです。
したがって、自民党議員は、招かれなかたのではなく、
自発的に欠席したものと思われます。

この集会は、選択別姓だけでなく、婚外子差別撤廃のことも、
お話されていて、そちらの運動に関係しているかたも、参加しています。
それで、婚外子を切り離して、選択別姓だけの実現を、
目指しているというので、自民党は参加を遠慮したのかもしれないです。

これには、もっとうがった考えもあって、
自民党の議員が欠席したのは、超党的な集会なので、
自分たちだけ期待されているのではないからだろう、というのもあります。
もしそうなら、自民党というのは、とてもゲンキンだと思います。

招かれなくても、わざわざ顔を出して、存在をアピールする、
民主党議員のほうが、民法改正に熱心だと、わたしは思います。
それでも、市民団体の人たちは、野党は法案提出しても、
審議されないから不毛だと言って、自分たちの集会に呼ぼうとしないのでした。
そして、超党派の集会だと欠席する人たちのほうを、
「別姓を望む人たち」は、ありがたがって応援するわけです。

こうした態度は、まさに「自民党だけが、政権担当能力がある」
という考えであり、新しい制度を作るのではなく、
既得権益に自分たちも乗せてもらおうという発想です。
このような人たちも、自民党永久政権に、
いくばくかの寄与をしていて、民法改正の実現を、
結果的に遠ざけているのでは、という気もしています。


この院内集会で、民主党の仙谷由人議員は、
自民党政権では実現は無理と、そのものずばりを述べていますよ。
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「公明党が政権に入っても、民法改正は実現しなかった。
政権交代が起こらないと、人権の国際水準に追いつけない事もはっきりした」と
政権担当と民法改正への意欲を見せた。
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わたしも、まったく同意見であることは、言うにおよばないでしょう。
これくらいはっきりと言っていただきたい、というか、
よく言えたと思いますが、(公明党議員はいましたが)、
自民党議員がいないので、遠慮なく言えたのもあるのかもしれないです。


わたしが懸念するのは、政権交代して、民法改正が実現したあかつきには、
「氏名の会」や「実現協議会」人たちは、
あたかもはじめから、自分たちは民主党に期待していたかのような、
もの言いをするのではないか、ということです。
雰囲気を読んで、「勝ち馬」に乗ろうとする、
当節の風潮ですから、考えられないこともないでしょう。

これらの市民団体の人たちは、「選挙のときは、自民党に投票しないから、
私たちは自民党支持ではない」と言って、ふだんは自民党しか、
期待していないことの「免罪符」にしています。
この「免罪符」を、楯に取ることも考えられるでしょう。

彼女たちは、政権交代に期待することは、「実現をあきらめた」のであり、
「指を加えて見ているだけ」と、つねづね喝破しています。
それならば、政権交代のための活動は、存在しないことになります。
存在しない活動は、できるはずもないですから、
政権交代で、民法改正が実現しても、これらの市民団体の人たちは、
なんの活動もしなかったことになるはずです。

参考文献、資料

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