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民法改正運動の展開 - 2003年前半 市民活動家たちの期待 この議論のログ(抜粋):その1 その2 その3 この議論のログ(全体):前半 後半 |
年があけて、2003年になりました。 自民党の推進派グループが、家裁認可制の別姓法案を、 ついに提出しそうだというニュースを、東京新聞が1日に報じました。 昨年、02年の臨時国会での提出はあきらめて、 03年の通常国会でじっくり審議すると言って、先送りにしたのですから、 法案提出するのは、とうぜんとも言えますが。 「夫婦別姓 実現に道 自民が改正法案提出へ」(1面) 「推進派の譲歩で前進 自民、支持拡大の狙いも」(3面) 推進派議員たちが、家庭裁判所の認可を経るという、 かなりきびしい条件にした甲斐は、それなりにあったのでしょう。 自民党の強硬反対派の中から、軟化する議員も出てきたのでした。 なにしろ、「オレの目の黒いうちは絶対に認めない」と、 息巻いていた、山中元通産相が、賛成に転向して(!)、 推進派の議連(「例外制で実現する会」)に、加わったくらいです。 また、03年の暮れの総選挙を控えて、無党派層の支持を得るためにも、 選択別姓賛成もやむなしという雰囲気も、自民党内から出てきたようです。 これらの状況をかんがみて、東京新聞の記者は、 法案提出の可能性が高まったと、見たのだろうと思います。 まだ、提出すると決まっていないのですが、記事の見出しでも、 「実現に道」「改正法案提出へ」「推進派の譲歩で前進」と、 覇気のよいものとなっています。 この東京新聞の記事を見つけたかたが、市民団体の人たちが 集まっている掲示板に、このことを投稿しました。[178][193] 元旦早々から選択別姓のニュースで、しかも1面を飾っています。 また、自民党が前向きだというので、すっかりうれしくなったのでしょう。 今年こそは実現しそうだと、一気に期待が膨らんだみたいです。 このかたは、[193]の投稿で、3面の「解説」を 全文引用しているので、あなたも、ご覧になるといいでしょう。 また、[194]の投稿で、家裁認可制案の中身について、 佐々木知子氏のサイトを紹介しています。 これは、「〜選択的夫婦別姓制度の推進〜」というコーナーの、 「7.議員立法案の骨子=家裁の許可制」でしょう。 ======== 別姓が認められるのは「職業生活上の事情」や 「祖先の祭祀の主宰」その他の理由によって、 婚姻後も婚姻前の氏を称する必要がある場合です。 つまり職業を続ける上での不都合、あるいは一人っ子同士や姉妹だけ、 その他これに準じる場合であって、ただ単に名前を変えたくない といった理由では認められないことになります。 ======== 別姓選択には、家庭裁判所の認可が必要だというので、 掲示板の議論は、おのずと家裁認可制の是非に移っていきます。 これは、何度でも裁判所へ行く覚悟があるので、 とにかく早く認めてほしい、という肯定的な意見と、[194][196][198] 自分のケースだと、認められない可能性が高く、 可決してもうれしくないという、ふたつの意見が出てきました。[191][204] 批判的なかたは、佐々木氏のサイトの選択別姓のコーナーも、 目を通したのですが、釈然としないようです。 何度も家裁に足を運んだあげく却下されて、時間と労力を無駄になるとか、[209] さらに、男性の世間体はよいが、女性の自己喪失感は認めないとか、 男女で扱いに差が出るかもしれないとか、不信が強いようです。[237] ところが、家名の存続にしても、仕事上の必要にしても、 客観的な基準による、線引きができないので、 裁判所が却下する理由が作れない、という意見が出てきました。[232] 裁判所が明確な反対理由を示せないから、却下されたら差別になるので、 訴訟を起こせるし、またこの訴訟は勝てるはずだというのです。 これも、「世間体」や「自己喪失感」が認められないなら、 却下もありえるという、批判はありました。[238] それでも、必要性は他人には決められない、本人の主張する必要性が 最優先されるはずだ、という論調になっていきました。[235][239] なぜかみょうに楽観的になって、収拾がつくのですが、 実現しそうという歓喜が、不安や不信を吹き飛ばすのかもしれないです。 |
これとはべつに、家裁案が認められたら、それで安心してしまい、 公平な選択制を目指すことには、興味がなくなるのでは という懸念を、示すかたもいました。[212] 過去に切り捨てられた、婚外子差別のことを引き合いにしたり、 「ニンジンを食べて満足」と表現したりして、 「夫婦別姓雑感(01年11月14日)」を、ご覧になったのかもしれないです。 「夫婦別姓雑感」を読んだのでは、なさそうですが、 ニンジンのくだりは、たとえでなく本当に選挙目当てであり、 「ここまで妥協して『やった』のだから、選挙では現在与党に 投票してねと言わんばかりのもの」だという同意もありました。 [223] さらに法律によって、家裁認可を定めると、「法のもとの平等」や、 「婚姻の自由」に反するという、批判もありました。[212][223] 一般の意識についても、家裁の認可がいることで、かえって別姓に、 違和感を持たせるという、現実的な懸念も出てきました、[223] おそらく、反論のしようがなかったのでしょう、 「法のもとの平等」「婚姻の自由」に反することは、 家裁案賛成のかたたちも、同意してきましたよ。 それでも、部分的にでも、不平等が解消されるのだから、 現行よりは改善されること、反対派の理解を得るためには、 一度にではなく、段階を経ないと難しい、ということを主張して、 家裁案支持の正当化を、いっしょうけんめいやっていました。 そして、「完全な選択的夫婦別姓法実現をあくまでも 目指していくために、家裁案はそのための一過程なんだ という認識を忘れないために」[253] 「『ニンジンを食べて満足したウサギ』にはならないよう、 肝に銘じなくてはいけないですね」[226] などと言っていましたよ。 自分たちさえ認められればいいのだと、言わんばかりで、 意見の違う仲間を、排撃さえしてきた人たちなのに、 よくこんな「きれいごと」が言えたと思います。 自分だけ「ニンジン」を食べたら、すっかり満足して、 そそくさと忘れてしまうのではないかと、わたしは邪推します。 とはいえ、この段階では、「忘れない」と言われても、 反証不可能ですから、これで納得するよりないのでした。 自民党推進派の方針に従わせたかった、代表世話人のかたは、 家裁案に反対の雰囲気が強くなることを、懸念したのでしょう。 あきらかに家裁案は、反対論者に有利すぎる妥協なのに、 公平で民主的なのだと印象づけようと、こんなことを言ったのでした。 ======== 「そんな理由で認めるのはおかしい」と思っている人も 現実には世の中にいるわけです。 議会制民主主義という仕組みの下では、そうした様々な人の投票によって 選ばれた議員が物事を決めるわけですから、 両方が折り合えるかもしれない点として、私は家裁案を評価します。 ======== [205] また、婚外子については、自分たちから切り捨てて、 共闘関係をくずしたのに、こんなことを言う人もいましたよ。 じつに厚かましいと、わたしは思います。 ======== 婚外子問題についてですが、これはそれぞれの問題に取り組む人たちの 相互の問題意識と信頼関係による、としかいいようがありません。 少なくとも、婚外子問題に取り組んでいる方の中に ”家裁案が実現したら別姓派との共闘関係が崩れるから認められない” と考えていらっしゃる方がいるとしたら、それは本末転倒というしかありません。 ======== [225] ところで、一連の議論に、わたし、たんぽぽが まったく出てこないですが、今回は加わらないで静観していました。 家裁認可制の議論なんて、すでにやりつくした感じだし、 出てくる意見も予想がつくので、いまさら同じような、 お話をする気にもなれなかったからです。 これに加えて、市民団体の人たちの期待とちがって、 一部の反対論者たちが軟化したところで、妥協しない反対論者もやはりいて、 結局座礁するだろうと、わたしは思っていたので、 まじめに議論するだけ、無駄なものを感じていたのもあります。 |
ところで、家裁案の議論の最中に、「きりしま」と名乗る 反対論者が入り込んで、議論をふっかけてきました。[199] (「きりしま」が、「別姓反対者(しばてん)」かどうかは、 わからないですが、いちおう別人を、わたしは考えています。) 夫婦別姓なんて脳天気だ、北朝鮮のほうが大事だ、などと言うのです。 このあと議論になったのですが、参加者のひとり (家裁案に批判的になっているかた)が、噛み付いて[203][208]、 「きりしま」と、罵倒合戦になったのです。 ところが、代表世話人が、「きりしま」は意見を表明しただけで、 それを噛み付かれた参加者([203]のかた)が、 罵倒で返した、などと言い出しました。[217] そうしたら、それに尾に足すように、「きりしま」は、 罵倒していないと言う人が、つづいて現われましたよ。[224][230] ([230]の投稿は、おそらく「別姓反対者(しばてん)」で、 積年のうらみがあるので、みんなに便乗したものと思われます。) 代表世話人のかたも、「意見に対する批判」と 「人格に対する攻撃」は違うと、念を押すように説教をたれてきました。[231] 反対派は、なにをしても、やさしくかばってあげて、 被害にあった「仲間」のほうに、一方的に責任を押し付けるという、 「強盗は襲われるほうが悪い」が、「別姓を望む人たち」のやりかたです。 さきに罵倒したのは、「きりしま」ではないのかなと思ったので、 これを不当反対派擁護とみなして、わたしは、介入することにしました。 ======== >えーと、きりしまさんが星さんを罵倒したという認識は >僕にはありません。(育児する父さま) >> 先に罵倒されているのは私の方である、と認識してます? >たぶん(そう思ってるのは)星さんだけですよ。(逆だと思う。) (ネットの客人さま) >きりしまさんの書き込み<206>は、 >星さんが<203>で表明した「意見に対する批判」であって、 >星さんという人格に対する個人攻撃ではないと私は思います。(TORIさま) きりしまさまは、[206]でこんなことを、言ってますよ。 >貴方は子供ですか。 >私に返されたところで鏡のごとく反射し >て貴方に返るだけです。 この「貴方は子供ですか。」と言ったのが、 最初の個人攻撃(罵倒)だと、わたしは思ったが... ======== [258] |
そうしたら、たんぽぽは、場の雰囲気が読めていないとか、 非建設的な議論だとかいう抗議が、さっそく飛んできました。[260][261] わたしの登場が、かなり遅かったので、それもあったと思いますが (これでも、家裁案の議論が終わるまで、待ってあげたつもりだが)、 都合が悪くなると、こうやって議論そのものを否定するのは、 この掲示板の参加者たちの、いつものやりかたです。 とくに、[261]のかたは、前に「理科教育」の議論で、 わたしに大恥をかかされたので、その恨みもあったのだと思います。 [260]は、おそらく、「別姓反対者(しばてん)」で、 [230]でみんなに便乗して、自分の嫌いな参加者を叩けたのに、 わたしに妨害されたので、むかついたのでしょう。 このときは、よほど気に入らなかったのでしょう。 [269]と[278]も、おそらく「しばてん」だと思います。 「きりしま」以上の人格攻撃ですが、掲示板管理者も、 ほかの参加者も、だれもそれを批判する人はいないです。 反対派は、どんな罵倒をしても、「カチカンの尊重」の名のもとに 正当化されるのが、この掲示板参加者のやりかたです。 不当反対派擁護の中心である、代表世話人のかたは、 たんぽぽは、文脈でなく単語に反応した、などと言ってくれました。[259] 見え透いた言いがかりですが、わたしだって、 文脈で判断したのですよ、くらいは言い返しておきました。[265] このあと、わたしは、「きりしま」と議論になりました。 ところが、生命保険の受け取りが話題になると、[276] 代表世話人のかたは、なにを思ったか、すさまじい量の投稿をはじめました。 1日に何度も出て来るし、ひとつの投稿も異様なまでの長さです。 あまりの異常ぶりに、代表世話人のかたが、むしろ荒らしていると、 おっしゃったかたもいるくらいでした。 わたしにも、よくわからないですが、反対派をかばって、 寛容と思われようとして、これまでも何度となく、わたしに、 ひどいことをしたので、それを言われたくないのかもしれないです。 あるいは、MLから排除したことを、いつすっぱ抜かれるかわからないと、 わたしの「言論テロ」を、恐れているのかもしれないです。 最後は、掲示板の管理者(妻)が出てきて、わたしの議論は、 全部無視して、代表世話人の話題にだけレスをしてきました。[339] 代表世話人の異常な大量投稿が、掲示板の主旨に沿った 建設的な話題であるとして、わたしの投稿は、主旨に沿わなくて、 むしろ邪険であると、采配したくなったのでしょう。 わたしが、1年前に排除されたことを、ほのめかしたので、[336] 話題をそらしたくなったのも、あったのかもしれないです。 もうひとりの、「きりしま」をかばった人([224]の人)は、 「復讐はいけない」などと、わたしに言ってきました。[263] このかたは、長ながとお説教をするのが得意な、典型的なおやじなのです。 せっかくですから、この「説教おやじ」にも、おつき合いすることにしましたよ。 「説教おやじ」氏は、「きりしま」との、個人攻撃のことを言っていますが、 暗にわたしへの非難を、こめているにちがいないでしょう。 ようするに、わたしが、市民活動家たちを批判するのは、 過去に受けた仕打ちの復讐のためだと、お思いなのでしょう。 復讐はだめだけれど、正当な追求ならいいと言うのですから、[324] わたしの批判は、「正当な追求」と思っていないようです。 そもそも、先に攻撃をはじめたのは、代表世話人たちです。 復讐の連鎖が、けしからんとおっしゃるのなら、 彼らこそ、わたしを攻撃するのを、やめていただきたいです。 しかし、自分たちではなく、相手にほこをおさめてもらって、 解決しようというのですから、とても虫のいい考えと言わざるをえないです。 |
参考文献、資料
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