「プライミング効果」は、トンデモではなく、
れっきとした実在する心理現象で、現在も研究がなされています。
これは、さきに受けた刺激(「先行刺激」)があることで、
後の刺激(「後続刺激」)に対する認知や行動、判断に
影響が出で、促進されたり抑制されたりする現象です。
たとえば、はじめに"Coin"という単語を見たときより、
"Bird"を見たときのほうが、つぎに、"Robin"が出てきたとき、
早く反応できるとか、"doctor"という単語を見たあとだと、
"nurse"という単語を連想しやすくなる、といったものです。
また、ある単語を聞いたとき、連想する単語に対義語が多い
というのも、プライミング効果の一種です。
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/000702.html
つぎのエントリには、バーベキューの雑誌を読んだあと、
マクドナルドのイメージを聞くと、「ジューシーでおいしい」と
答えるかたが多くなるが、健康問題の雑誌を読んだあとだと、
「からだにはあまりよくない」が多くなる例が紹介されています。
これも、プライミング効果で、前に読んだ雑誌が先行刺激となって、
マクドナルドのイメージに影響したことになります。
http://popminako.blog.ocn.ne.jp/kokoro/2007/06/post_1646.html
それで、「731部隊」が先行刺激だというのですが、
プライミング効果が起きるとしたら、731部隊と安倍氏とのあいだに
関連があって、それを知っている必要があります。
知らない人は、連想させる既存知識がないので、
TBSの映像を見たところで、プライミング効果は起きないでしょう。
(すくなくとも「さわやかな安倍晋三」を信じている、
多くの視聴者には、なんら効果はないでしょう。)
びらのまんがのように、映像を見ただけで、無意識のうちに、
安倍と731部隊の関係がわかるようになる、ということではないです。
「無意識に働きかける」というので、安倍のシンパたちは、
このあたり、勘違いをしているのかもしれないです。
さきのマクドナルドの例は、もともと「ジューシー」
「不健康」という、ふたつのイメージがあるから、
先行刺激の内容によって、連想されるものが変わったことになります。
これらのイメージを持ち合わせていないかたなら、
雑誌の内容によって、イメージが変化することはないでしょう。
『ZAKZAK』でインタビューされている精神科医のかた、
「敏感な人には強い反応を起こしたのは確か」と言っています。
そんな人たちは、放送権剥奪と騒いでいる、
安倍のシンパばかりでしょうから、これらの人たちが、
安倍のイメージが悪くなったことは、いっさいないと思います。
また「ニュースで取り上げられることになった」のも、
『ZAKZAK』を含めた、安倍のシンパたちが騒ぐからでしょう。
コメントしている精神科医のかた、よくわかってない
感じもあるのですが、伝聞だけで答えているのでしょうか?
それとも、『ZAKZAK』で、コメントを「編集」したのでしょうか?
|