しかし一部の人たちは、さきにお話した、
総務省の行政処分だけでは、ものたりなかったようです。
「報道の在り方を考えるインターネット有志の会」なるものを作り、
TBSに対して、放送免許の剥奪を求める運動を始めたのです。
まさかという気もしますが、彼らはかなり本気だったようです。
つぎのように、ネットで署名を集めていましたし、
8月20日には、デモ集会を開いたりもしています。
https://www.powup.jp/sign/tbs.aspx
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私達日本国民は、株式会社東京放送(以下TBS)へ
現在認可されている放送事業者免許証の、速やかな交付取り消し、
もしくは一定期間における免許停止処分が下されることを求めます。
先日7月21日放送のTBS「イブニングファイブ」において、
戦時中の細菌戦部隊とされる731部隊に関する特集コーナー冒頭にて、
同部隊とは無関係の安倍晋三官房長官の写真パネルが約3秒間放映され、
このような意図的でなければ起き得ないような事態を
TBS社長が意図的ではなく偶然の産物であるかのように強弁するに及び、
私達国民はTBSの自浄能力に期待することは
もはや不可能であると判断するに至りました。
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わたしには、彼らの感覚はわからないのですが、
これらの人たちは、安倍晋三氏を信奉しているでしょうし、
それで安倍氏を、総理大臣にしたくて、必死だったのかもしれないです。
わたしなんぞに言わせると、安倍氏が自民党の次期総裁に
選ばれるのは、ほとんど必至だと思っていたし、
このころには、なかばあきらめの感さえもありました。
(実際、総裁選は、デキレースという感じだった。)
それでも、安倍氏の信奉者たちは、不安になるのか、
ちょっとしたことで、神経過敏になるみたいです。
安倍晋三氏が尊敬してやまない、おじいちゃんの岸信介氏は、
A級戦犯になったものの、その後の軍事裁判の手抜きによって、
結局戦争責任を追求されず、放免されたのでした。
731部隊も同じ理由で、戦争責任を問われず釈放されています。
それで、なにか「お仲間」のような感じがして、
関連づけられそうな気がするのかもしれないです。
あるいは、安倍氏自身、日本の核武装を主張するなど、
タカ派でならしていますし、なにかと「きなくさい」イメージがします。
このあたりで連想されるのを、おそれたのかもしれないです。
いずれにしても、一部の人たちの被害妄想じみた感覚を理由に、
放送免許を剥奪されたら、それこそ、放送の自由や
一般市民たちの「知る権利」の、いちじるしい侵害になることは、
言うまでもないことだと思います。
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