高度経済成長期に発達した因習・反動的な家族観は、
宗教の代わりになっているとか、
宗教のようになっているという指摘は、
識者によって散発的になされることがあります。
「家族はどこへ向かうのか 高市早苗氏と二宮周平氏に聞く」
--日本にも根づくでしょうか。
「日本人は宗教意識が低いかわりに、伝統的な価値観に
依拠しようという人が多いのではないか。“家族”という言葉に弱い。
「サザエさんに見る日本の“家族信仰”は異常
『シングルマザーの貧困』著者が語る、標準以外を無視する社会」
ロイターが行った国際調査で「女性は外で働くべきではない」と
回答した割合が多かったのは1位インド、2位トルコ、3位日本でした。
カースト制度も宗教制度もない国なのに、
家庭についてはいまなお、これほどまでに保守的なんです。
日本人は無宗教だといわれていますが、
実際は「家族教」を信仰する国といえるでしょう。
母性神話をあがめる宗教ですね。
そしてシングルマザーは、その教理に反した異教徒というわけです。
かかる家族観は、実際に宗教団体が推進していて、
宗教的徳目として維持と強制を主張しています。
それゆえ日本の家族思想は、比喩ではなく本当に
「宗教」「信仰」と言ってよいのだと思います。
そうした宗教団体について、ここでは簡単に見ていきたいと思います。
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