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ジェンダー・エンパワーメント指標

ジェンダー・エンパワーメント指標(GEM)は、
女性が、政治や経済において、意志決定に参加している
度合いの尺度として、国連開発計画(UNDP)が調査しているものです。
これは大きく、「国会議員に占める女性の割合」
「行政職、管理職に占める女性の割合」
「専門職、技術職に占める女性の割合」
「女性の稼得所得の割合」の4つの項目から、スコアを算出します。

2004年における、日本のGEMは0.531で、算出できる国
約80ヶ国の中で38位(2005年は43位)と、
いわゆる「先進国」の中では、かなり低い順位となっています。
(2004年の1位はノルウェーで0.908、
ドイツは0.804で9位、イギリスは0.698で18位。)

日本では、国会議員における女性の割合は、2002年2月現在で
7.3%にすぎないので(1位はスウェーデンで42.7%)、
これは実感のあるかたも、多いと思います。
地方自治体になると、もっとひどく、3251の市区町村議会のうち、
1429(44.0%)が、女性のいない議会です。(2001年3月)

また、国家公務員の行政職における、女性の割合は、
1級は33%ですが、4-6級(係長クラス)は10%、
9-11級(課長クラス)は1%と、上に行くほど急激に少なくなっています。
労働組合の参加率や、生活協同組合の理事の割合もかなり低くなっています。


UNDPの調査している、ほかの指標に、
人間開発指数(HDI)、ジェンダー開発指数(GDI)があります。
HDIは、平均寿命、教育水準、国民所得などから算出されます。
GDIは、HDIと同じ基準によりますが、
男女格差があると、減点されるようになっています。
(HDI, GDIは、人間開発の達成度を表わしていますが、
GEMは、能力を活用する機会を、しめすようになっています。)

2004年の、日本のHDIは9位(05年は11位)、GDIは12位です。
調査をはじめた1990年とくらべると、だいぶ下がっているのですが、
それでも国際的に見て高い水準を、維持していることがわかります。
これらと比べてみても、GEMが38位というのは、
アンバランスであり、低いレベルにあると言えるでしょう。

参考文献、資料
  • 柏市インターネット男女共同参画推進センター『参画eye』
    http://danjo.city.kashiwa.chiba.jp/gakushuu/gender_terms/terms/gem.htm
    たまたま検索で、いちばん上だったので、柏市(千葉県)。
    でも、ほかの市町村役所の、男女共同参画のサイトの、
    用語集にも、たぶんあると思います。

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