少子化対策で、もっとも必要なものはなにかと聞かれたら、
これをご覧のあなたは、なんと答えるでしょうか?
お金が必要とおっしゃるかたもいると思います。
しかしそれよりも、出産したあと職場へ復帰しやすくするための、
家庭や職場の環境整備とか、社会の意識の変革を
挙げるかたが、多いのではないかと思います。
出産となると、どうしても何か月かは、お仕事を離れますし、
ブランクができれば、それだけ取り残されますから、
復帰する際のハンディとなり、サポートがほしいと考えるでしょう。
それでも、もとの職場や部署に戻れれば、幸せなほうで、
同じところへ復帰できなくて、パートしか再就職するところがない、
ということも、まだまだざらにあったりします。
ところが、お金の援助は、それなりに理解が進んでいるのか、
あまり困らないことが多いのに、職場復帰のほうは
なかなか理解されないようで、いつまでも環境が整わないようです。
出生率がじりじりと下がり続けるのも、無理もないことと思いますが、
このあたり、どうも政策決定にかかわっているであろう、
男性の意識に原因があるのではと、わたしは思っています。
つぎのエントリは、職場の休み時間の雑談で、
少子化対策のお話が出てきて、具体的にどんな政策が効果的かが、
話題になった、ということが書かれています。
雑談なので空想的なものもありますが、少子化問題についての、
男性の意識というものを、わたしは、垣間見たように思いましたよ。
「昼下がりの職場にて」
http://blog.livedoor.jp/sheana/archives/50012294.html
エントリを書いたかたは女の人ですが、ほかはみんな男の人です。
ところが、職場に復帰しやすい環境の整備と答えたかたは、
いちばん若いかたひとりだけで、ほかの男性諸氏はみんな、
お金がもっとあればいいのだろう、という調子でした。
「子供を産んだときの一時金の増額」なんて、
よくありがちな意見を出すかたも、いらっしゃりましたよ。
中には、「3人子供を産めば、働かなくてもいいくらいの額の、
児童手当てがでたら、自分が家に入って子育てをしたい、
もう仕事なんて辞めたい」なんて言う人もいらっしゃります。
これを見て、わたしは、「いやああ〜」と思ってしまいましたよ。
このかたは、たぶん年金並みのお金を、もらうつもりなのでしょう。
少子化対策と言うと、経済的なことばかり問題にするのは、
ひとつは、男の人は、家族を養う立場を意識するので、
金銭的な負担が実感しやすく、思い付きやすいのかもしれないです。
もうひとつは、女性のライフスタイルに対する男性の感覚が、
まだまだステレオタイプだからではないかと思います。
雑談していたひとりは、「世の中の女の人の半分くらいは、
働かないで家庭にいたいと思っているはず」と考えているとあります。
はじめに出てくる、夫氏と読んでいたというマニフェストも、
すでに子どもがいて、もうひとり欲しいけど不安がある場合とか、
お仕事をやめて家庭に入っても、夫の給料だけで暮らしていけることを、
前提としたりしている感じなのだそうです。
エントリ作者の女性のかたは、「あたしの「仕事を続けたい」
と言う気持ちは、全く無視でございます。」と書いています。
結婚して子どもを産んだあとも、自分たちと同じように
働き続けたい女性というのが、イメージできない男のかたは、
まだまだ多いということかもしれないです。
|