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07年都知事選の議論について
AMLの議論

東本氏の検証記事は、AMLでその正否が議論されます。
とくに共産党の擁護者が、どういう反論をしたかを、
(どういう反応をしめしたかを)、見ていきたいと思います。

これは、アルバイシンの丘さまの、
つぎのエントリを見れば、じゅうぶんと言えますが、
ここでも簡単に眺めておくことにします。
「共産党による浅野批判の悪意性(4)」
「共産党による浅野批判の悪意性(5)」
「共産党による浅野批判の悪意性(6)」

AMLで共産党の擁護をなさった、中心的なかたはmsq氏です。
(「9.11自作自演説」の検証サイトを作っているかたです。)
「[AML 12607] 統計の "チラリズム" でトリック」
「[AML 12629] (続) 統計の "チラリズム" でトリック」
「[AML 12641] (続々) 統計の "チラリズム" でトリック」
「[AML 12675] Re: (続々) 統計の "チラリズム" でトリック」
「[AML 12763] 東本氏のトリックを批判する(その2)」

「赤旗」に疑問を持っていたかたたちは、
つぎのように、東本さんの検証を見て、
説得力のある意見と評価し、安心している様子です。
「[AML 12528] Re: 「赤旗」の浅野批判の誤謬について」
「[AML 12535] Re: 「赤旗」の浅野批判の誤謬について」
「[AML 12544] Re: まっぺんさんへ:「赤旗」の浅野批判の誤謬について」
「[AML 12661] Re: (続々) 統計の "チラリズム" でトリック」

県ではなく市町村の業務
共産党の擁護者たちも、国保証取り上げが、
市町村の業務であることは、どうにか認めたみたいです。
ところがこんどは、県からの強制があったことにしたくて、
あれこれと「証明」を試みるのでした。

msq氏は、#12629のメールで、「宮城県議会議事録」に出てくる、
共産党県議の質議を紹介しています。
「浅野県政になるや市町村への発行を強要し」と言っていますが、
浅野氏がこれを否定しなかったので、
「やっぱり浅野は、市町村に取り上げを強制したのだ」
などとmsq氏は主張しています。

ところが、浅野知事の答弁はつぎのようです。
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「こういったことから、県といたしましては、
市町村が資格証明書の交付を検討するに際しては、
滞納者の実情を十分に調査し、納付相談、納付指導を行って、
画一的な交付をすることのないように指導を徹底し、
適切な制度の運用に努めてまいります。」
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これは、国保証の取り上げは、じゅうぶん調査をして慎重に、
という、市町村に対する行政指導だろうと思います。
おそらく、払えるのに払わないのかどうかをよく調べ、
生活が苦しくて本当に払えない人から、
むやみに取り上げないための配慮だろう思います。

国の法律にもとづいた全国的なこと
東本さんは、国保証の取り上げが、国の法律にもとづいた、
全国的なことであることをしめして、
宮城県だけがとくに多いかのように思わせている、
「赤旗」に反論していました。

msq氏のこれへの反論は、#12763のはじめのほう、
「◎「宮城県」で2001年から2002年に国保証の取り上げが
26倍になったことについて。」のところにあります。
ここで、こんなことを述べているのです。
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そして、東北6県全体が増加していても、より上回る県があったとしても、
宮城県民にしてみれば、東北のほかの5県と比較して
自分は幸せといってはおられないでしょう。
浅野氏が責任を持つべきだったのは宮城県民です。
浅野氏がこれから責任を持つべき東京都民についても、
神奈川や千葉県はこうだから東京もこの程度で良いのだという
判断がなされても良いと東京都民は考えないでしょう。
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ここでは「赤旗」に反論したいのですから、
しめしたいのは「宮城県が他県より多くないこと」です。
(宮城県がとくにすくないことを言えれば、
もっといいでしょうけれど、かならずしも必要でない。)
「県民あるいは都民がじゅうぶんと感じているか」ではないです。
なにを論点をすりかえているのかと思います。

滞納者に対する取り上げの比率
msq氏は、#12607のメールで、小池晃議員のサイトにある、
滞納世帯数のデータを紹介しています。
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これを元に、保険料滞納者数に対する、資格証明書交付世帯数の割合を見ると

宮城(2002/2003) 1.08/1.39 (浅野知事)
東京(2002/2003) 0.90/1.66 (石原知事)
長野(2002/2003) 0.57/0.73 (田中知事)
沖縄(2002/2003) 0.08/0.19 (稲嶺知事)
福岡(2002/2003) 20.48/19.67 (麻生知事)
全国(2002/2003) 5.48/5.67 (全数について)
全国(2002/2003) 6.42/6.63 (割合の平均)

数字で見るなら石原氏と浅野氏では大差ないといえますね。
もし宮城の数字が少ないというなら、東京の数字も悪くはないといえます。
石原氏と浅野氏では福祉は争点にならないかもしれない。
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前にご紹介の、「滞納者に対する取り上げの比率」と
おなじ傾向の結果が出ているのがわかります。
(宮城県の数字は、「もし」ではなくすくないと思いますよ。)

「福祉は争点にならない」なら、国保証取り上げの数で、
浅野氏の福祉政策を批判した「赤旗」がおかしいはずです。
ところがmsq氏は、なぜか「赤旗」批判に向かわないのでした。


また、「滞納者に対する取り上げの比率」のデータに対して、
#12641のメールで、こんなことを言っています。
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宮城の 2.19% は低い方から8位かも知れませんが、
『東京の 1.94%はそれよりさらに低い』。
ちなみに『2005年は石原知事』です。
つまり石原さんほどには福祉のことは重視しているということでしょう。
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福祉に冷たいと定評のある石原と
同じくらいだからひどいと、言いたいのでしょうか?
でも、その東京も、数字はすくないのでしょう?
だったら同程度というのは、よいことではありませんか?
なにが言いたいのか、ちっともわからないです。

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