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たいしたことないネットの力

インターネットの世界には、いまの政治や社会に、
危機感をいだいていて、多くの人たちに現状を知ってもらうべく、
情報発信をなさるかたたちも、いらっしゃります。
ネットの力を活用して世論に訴えて、政治を変えようというわけで、
政治的ひきこもりの、たんぽぽとちがって、とてもすばらしいです。

こうしたかたは、マスメディアの偏りも問題視して、
世論がおかしな情報で流されないよう、これに対抗して、
正確な情報を提供しなければと、使命感を持ちながら、
文章を書いているかたもいらっしゃいます。
とても高いこころざしをお持ちで、やはりすばらしいことです。

ところが、たんぽぽは、インターネットの発信に
関しては(も?)、いたって醒めていたりするのです。
個人がネットで情報を発信しても、しょせんは道楽のレベル、
政治や社会を動かすなんて、そう簡単にはできないと思います。
(すくなくとも、わたしは、そんなサイトやブログは作れないです。)

わたしが、サイトやウェブログを書くのは、
自分が楽しむためであり、また興味が同じかたがいらしたら、
いっしょに楽しんでもらおう、というのが目的です。
いわば「知る人ぞ知るのお楽しみサイト」です。
それから、たまたま見つけたかたが、ちょっと得をする情報が、
提供できればいいなとも考えています。


インターネットは、個人が情報を発信する手段としては、
ほかに比類を見ないくらい、強力だと思います。
そのせいか、過大評価されているきらいも、あるようです。

つぎのページでは、マスメディア(テレビ)で、
取り上げられたことで、その話題について検索して、
自分のサイトのアクセスが増えた具合を、解析していらっしゃります。
自分でサイトやウェブログを作っているかたなら、
だれでも経験する、なんの変哲もないことでしょう。

http://www5d.biglobe.ne.jp/~DD2/Rumor/column/neta.htm
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インターネットが個人でも広範囲への情報発信を
可能にしたツールであることは疑う余地のないことではありますが、
これを見ると、現段階でインターネットの影響力は
テレビのそれに遠く及ばないように思います。
露悪的な書き方にはなりますが、テレビからは多くの情報が垂れ流されていて、
その垂れ流される情報の一部に関心を持って
汲み上げた人たちの動態がここに現れているのでしょう。
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これは、ネットが世論を作って、現実社会を動かすのではなく、
現実社会(とくにマスメディア)で作られた世論に応じて、
ネットの世論も動くことを、しめしていると思います。


『発掘あるある大辞典』に代表される、
健康バラエティ番組の内容が、疑似科学的なのは、
インターネットでは、2001-02年ごろから批判されていました。
批判サイト作者の中には、本まで書いたかたもいらっしゃりました。

こうしたウェブ上の批判を、たまたま見つけて、
いままで「あるある」に、だまされていました、
おかげで助かりましたと、おっしゃるかたはたくさんいました。
個人レベルでは、有意義な情報の提供はできていて、
じゅうぶん影響と貢献があったと思います。

それでも、社会全体から見れば、だいぶ少なかったようです。
ウェブの批判など存在しないかのように、番組は続いていて、
「あるある」が紹介した食材は、いつも飛ぶように売れていました。
ネットによる情報発信は、世論全体を変えるまでには、
影響しなかったと言えるでしょう。

2007年のはじめに、「あるある」で、データ捏造が発覚して、
ようやく番組がトンデモないことも、広く知られるようになり、
そのまま雪なだれをうって、放送が打ち切りになりました。
これは、ウェブの批判とは無関係に、大手メディアが
偶然関心を持って、報道したことによります。


あなたが、「ネットの力」を信じているかたでしたら、
ここまでご覧になって、かなり気分を害したかもしれないです。
ネットが現実社会の世論に影響した、具体的な例を出してきて、
「ネットの力」を示そうとなさるかもしれないです。
そういう例は、まちがいなく実在するのですが、
「宝くじに当たる」ようなものだと、わたしは思います。

それでも、世の中をよりよくするために、
情報発信をなさりたいのでしたら、おおいに結構だと思います。
たんぽぽは、止めるつもりはないので(勧めるつもりも、
協力するつもりもないけれど)、ぜひがんばってくださいね。

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