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民法改正運動の展開 - 2005年
選択別姓の院内集会(2)
第2回院内集会〜割り込んだ民主党

「実現協議会」主催の、2回目の院内集会は、05年2月22日にありました。
2月26日のメールマガジンに、参加議員のリストがあります。
前回より人数がだいぶ増えていますが、やはり与党議員がほとんどです。
第2回夫婦別姓緊急院内集会のお知らせ(2月16日)
第2回夫婦別姓緊急院内集会の御報告(2月26日)

この集会は、『janjan』の05年2月25日でも紹介されています。
こちらは、家族崩壊、国家解体と騒ぐ、反対派議員のせいで、
全会一致の法務部会で反対するので、法案提出が握りつぶされる、
ということが、はっきり書かれています。
それぞれの社会生活のあり方を求めて―夫婦別姓で院内集会

「郵政民営化法案提出で、小泉首相が前例を作ってくれた。
超党派の議員立法で成立させるという誘惑に駆られることがある」と、
野田聖子議員が、言ったとあります。
誘惑に駆られても、実行に移してくださらないのは、
これまた反対派の抵抗で、党議拘束がはずされず、
議員立法も認められないからであろうことは、想像にがたくないです。


『janjan』の記事には、参加した議員の写真も載せられています。
上から、公明党の浜四津敏子議員、民主党の枝野幸男議員、
自民党の野田聖子議員が、演説している様子が写っています。
...民主党の、枝野幸男議員!?
与党対象の集会のはずなのに、どうして民主党の議員がいるのかと
気がついた、あなたは、するどいです。(笑)

枝野さんをはじめ、民主党の議員は、招かれていないのですが、
集会の存在を聞き付けて、無断で割り込んできたのです。
(したがって、演説は全部アドリブだと思われます。)
おそらく、うわさが広まって、集会を知った議員が増えたのでしょう。
期せずして、超党的な雰囲気をおびてきた感じです。

これは、民法改正に熱心であるという、
自分たちの存在を、アピールするためだろうと思います。
(小宮山さんにいたっては、いちばん前の席を陣取ったらしいですよ。)
あるいは、野党が法案提出しても無駄、などと言って、
与党議員しか期待しない、これら市民団体の人たちに、
水をぶっかけようというのかもしれないです。

小宮山さんだけは、どういうわけか第1回から招かれています。
これは、自民党議員どうしで、この院内集会のお話をしているところへ、
たまたま彼女が居合わせて、集会の存在が知られたからだそうです。
それで、小宮山さんも誘われるようになった、というお話ですよ。

民主党が招かれない、という扱われかたに、
ゆゆしさを通り越して、懸念をいだいたのが、水島広子議員でした。
だれも参加しないとなると、民主党が民法改正に、
熱心でないと思われるのではと、気になったもののようです。
加えて、水島さんは、この集会のことをまったく知らず、
どうして自分には知らされないのかと、いぶかってもいたようです。

この手の連絡は、はじめに秘書に来るのですが、
ときどき、自分に知らせずに、握りつぶすことがあるので、
もしやそうなのかと思って、訊いてみたのでした。
ところが、秘書もなにも知らず、そんな連絡は来ていないとのことでした。

また、このころ、水島さんは、野田聖子さんと、
親しくなっていて、よくお話もするようになっていました。
ところが彼女も、集会のことを、水島さんにはお話しなかったようです。
野田さんは、そのころ書いた本、『私は、産みたい』のことも、
話をしていましたし、それなりに大切なことなら、教えていそうです。
ということは、院内集会のことは、知らせるほど、
たいしたことではないと思った、ということでしょうか?

ひとりだけ民主党で、最初から参加している、小宮山さんに訊いてみたら、
「これは、与党の議員さんに、お願いしようという集会で、
自分はたまたま、お話を聞いたから誘われている。
でも、与党議員対象なので、ほかの人には教えていない。
参加しなくても、不誠実と思われる雰囲気の
集会ではないから、だいじょうぶ」と言われはしたのでした。


さて当日、集会が始まってしばらくすると、
小宮山さんから「いま、枝野さんたちが勝手に来て、
挨拶しているから、水島さんも、来ちゃいなさいよ」と、
水島さんのところに、電話が入ったのでした。

そこで参加するべく、集会が行なわれている部屋へ行ったのですが、
受け付けの人たちは、複雑な表情を見せたそうです。
「招かれていなのですが、参加してよいでしょうか?」と、
皮肉まじりに水島さんは、お尋ねしたそうですが、
「どうぞ、どうぞ」と応えてはくれたものの、やはり複雑な表情でした。

連絡していないはずなのに、どうして、民主党の議員が
こんなに来るのかと、受け付けの人たちは、いぶかったのでしょうか?
事情を知らない関係者に、自民党を信頼させて、
自分たちの活動に、協力させようという画策のはずだったので、
なんとなくやりにくいものを、感じたのでしょうか?

水島さんは、ビラはいただいたのですが、冊子はもらえなかったそうです。
この冊子は、参加議員のリストも、書かれているのですが、
与党議員ばっかり、ずらーっと並んでいるので、
それをわたすのは、さすがに気まずかったのかもしれないです。(笑)

ところで、『janjan』の記事は、選択別姓や民法改正の論点や
運動の経緯について書かれているサイトが、最後に紹介されています。
「実現協議会」のサイトと、「夫婦別姓資料館」、
それとなんと、わたしのサイトが、リンクされています。

このリンクをたどって、おそらく、「実現協議会」のかたではないかと、
思われるかたからのアクセスが、わたしのサイトにありました。
自民党支持に批判的なので、「実現協議会」のかたたちから、
わたしは、すっかり嫌われていたのですが、
わたしのサイトがまだあって、おなじ調子で、
主張を続けていると知って、気分を害したかもしれないです。


すこし前まで、民法改正の中心的だったサイトは、
「氏名の会」の関係者でしたが、このころには活動が低調になっていました。
これにともなって、サイト運営も、どこも軒並みペースダウンしたからでしょう、
去年くらいから新しく出てきたサイトが、紹介されたのだと思います。
情報発信の中心がすっかりシフトしたなと、わたしは思いましたよ。

「氏名の会」の全盛時代は、自民党支持に批判的なサイトはなかったのでした。
いまは反主流とはいえ、わたしのサイトがあるのですから、
自民党支持に批判的な主張が、相対的ながら強くなったとも言えます。

参考文献、資料

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