民法改正の観点から、わたしが注目するのは、東京選挙区です。
自民の現職で、04年の法務部会で選挙があるからと言って、
部会を先送りしようとした、選択別姓に反対している様子の、
保坂三蔵氏が落選したのでした。
2007年参議院総選挙、東京選挙区(法定得票数以下は省略)。
当選 | 大河原雅子 |
民主 | 1,087,743 |
当選 | 山口那津男 |
公明 | 794,936 |
当選 | 鈴木 寛 |
民主 | 780,662 |
当選 | 丸川 珠代 |
自民 | 691,367 |
当選 | 川田 龍平 |
無所属 | 683,629 |
| 保坂 三蔵 |
自民 | 651,484 |
| 田村 智子 |
共産 | 554,104 |
| 杉浦ひとみ |
社民 | 209,053 |
今回定数が5に増えたというので、安倍首相(当時)は、
色気を出したのだと思いますが、アナウンサーだった、
丸川珠代氏を引き抜いて、ふたり目の候補者に立てたのでした。
支持団体の支援を、一部自分にまわしてほしいと、
丸川氏は、保坂氏に申し出たのですが、いかんせん「消えた年金」で、
自民に逆風が吹いているので、保坂氏も自分だけでせいいっぱいで、
まわしている余裕はないとのことでした。
結局どうなったのかというと、自民現職の保坂三蔵氏と、
新人の丸川珠代氏とで、競り合い(!)になってしまいました。
知名度を生かした丸川氏が、滑り込みで5議席目で当選し、
保坂三蔵氏は落選して次点、得票は約65万票と2001年の半分も取れず、
堅かった「支持団体」の基盤は、崩れ去ったのでした。
丸川珠代氏の当選は、すごいというか、意外でした。
先に当選確実が出たのは、川田龍平氏でしたが、
最終的な得票数は、丸川氏が追いこして4位になっています。
どんな経緯であろうと、民法改正に反対している人が、
ひとり減ったのは、わたしとしては、結構なことだと思います。
保坂氏は、01年のときは141万票で、ぶっちぎりのトップ当選でした。
いくら今度は危ないとはいえ、保坂三蔵氏が落選して、
丸川珠代氏が当選するケースだけは、だれも想定していなかったのでしょう。
丸川事務所は、自分の当選確実が出ても、すなおに喜べなかったようで、
複雑な気持ちになっていたようですよ。
「丸川戸惑い当選「素直に喜べない」花束、万歳もナシ」
民主党は、生活ネットから引き抜いた、大河原雅子氏がトップ当選です。
混戦状態にあって、だいじょうぶかなと思っていたのですが、
ふたを開けてみたら、なんのことはない、100万票を超えて、
2位を20万票以上引き離しての堂々の当選です。
もうひとり、民主党の鈴木寛氏は現職なので、余裕があるかなと
思っていたので、3位になったのは、ちょっと意外ではありました。
78万票を取って、前回01年とほぼ同じ得票(76万票)です。
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