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「理系保守」の少子化対策(5)
スウェーデン・バッシング
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紫藤ムサシ氏も、反対論者(バックラッシュ)のご多分にもれず、
スウェーデンを叩くのが、大好きなようです。

彼に言わせると、スウェーデンの、合計特殊出生率は
1.71(2003年?)で、人口置き換え水準に届かないから、
少子化を解決できていないのだそうです。
http://houkoku.air-nifty.com/busi/2005/11/post_fd25.html
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スウェーデンは少子化を解決出来てはおりません!
税金が日本の2倍もあるにもかかわらず、合計特殊出生率が1.71ぐらいで、
同じ人口を維持する2.05には遠く及びません!
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それを言うなら、日本の合計特殊出生率は1.29(2003年)です。
税金の額のちがいかどうかは、知らないですが、
スウェーデンは日本より、ずっと少子化を解消していると言えます。


国際比較報告書の第3章にもあるように、
スウェーデンは、80年代の半ばから、子育て支援対策をはじめて、
90年代はじめには、一時的にせよ、出生率は2.1を越えています。
そのあと不況におちいって、支援対策が後退すると、
きゅうに出生率が下がり、90年代の末から、
ふたたび支援対策に出て、出生率を上げています。

ほかの国は、対策をほどこしても、
出生率は、0.1-0.3くらいの変動ですから、
0.5-0.6も変化するスウェーデンは
(このような急進さが、よいかどうかはべつとして)、
子育て支援対策の効果が、とくに大きく出ている国と言えます。

あるいは、このような反対論者に言わせると、
1.5が1.8になっても、2以下はみんないっしょ、
だから、税金を使うのは見合わなくて、ばかげている、
ということなのかもしれないです。
しかし、それだけ少子化の解消は、一筋縄でいかないことだから、
政府の無為無策が長く続くほど、取り返すのが
むずかしくなるのだと、わたしは考えますが。

それから、出生率が2を越えないと、解決したとは言えない、
という考えにも、疑問がなくもないです。
人口は多ければよいとは、決まってなく、
多すぎるので、減らしたほうがいい社会もあります。
そうした場合、人口置き換え水準より、いくぶん低い出生率で
落ち着いてくれるのが、好ましいはずです。

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